星屑キラリ

仕事を定時きっかりに終え、駆け足で自宅まで戻ってきた。服を着替えてヘアアイロンを温めながら化粧を直してしまう。ヘアアイロンがしっかり高温になったことを確認して、手早く髪を巻き付けてヘアセットを仕上げていく。やり過ぎない、でも物足りない感じではない、ちょうどいいくらいのゆるふわ感。髪の温度がしっかり下がったことを確認してから巻いた髪を手櫛で崩す。それからスプレーを吹きかけて、せっかく巻いた髪が崩れないようにふんわりと空気を含ませた。「……何か、アクセ……イヤリングとか、足してみようかしら……」もう随分イヤリングなんて着けていなかった気がする。コットンパールと小さなクリアのビジューが垂れたイヤリングを、そっと耳に当ててみた。「これくらいなら、やり過ぎにはならないわよね」きらり、と控えめに光るイヤリングが鏡に反射して写り込む。自分の髪に紛れて、まるで天の川に瞬く星のようなそれに少しだけ微笑んだ。「……うん、可愛い。上出来じゃない?」鏡に映った自分を励ますように呟いて、ハッと時計を見る。「もう時間だわ」慌ててハンドバッグを掴んで玄関へと向かう。靴を履いてからもう一度玄関の姿見に自分の姿を写して深呼吸をした。「大丈夫。今日の私は、可愛い」最後ににこりと鏡に向かって微笑んでから、玄関の扉を開けた。

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