『三宮紫穂サマ前略、明日には此処を発つつもりです。君との再会を喜ぶ暇もなく、また離れてしまうのは、少し寂しい気もします。こういった手紙を残すなんて、まるで遺書みたいだと思うけれど、死ぬ気は無くても、君に言われた通り、死ぬ覚悟でこの任務を遂行してこようと思っています。必ず皆本を正気にして連れ戻すので待っていてください。さて、何より、こんな手紙を書くこと自体が初めてで、君に何を残せるかばかり考えている俺が居ます。紫穂のことだから、こんなもの要らないと一蹴してしまいそうですが、どうか、たまには大切な君に形のあるものを受け取ってほしいという俺のワガママを聞いてください。紫穂、君はきっと、新たな運命の流れに乗って、大きな戦いに巻き込まれると思います。俺も一緒に戦うけれど、今回は傍で戦うことができません。同じ戦場へ向かうハズなのに、君の側に居られないなんて、とてももどかしいけれど、俺と君ではできることが違うから、仕方のないことなのかもしれません。それでも、俺の心は君と共にあると知っていてください。助けに向かうことはできないけれど、俺は君の傍にいます。そうは言っても、紫穂は助けなんて求めてはいないんでしょうね。これも、俺のワガママです。どうか、無事でいて。生きて、お互い、笑いあって再会できることを祈ります。というかそうなるように頑張ります。今度こそ死亡フラグなんて言われないように、尽力するつもり。絶対生きて帰るよ。紫穂、君は薫ちゃんが絡むと無茶をしがちだから、本当に気を付けてほしい。実を言うと俺は自分より君のことが心配だ。君は薫ちゃんのためなら本当に命を捨ててしまえるだろうけど、君がいなくなったら、皆が悲しむことを覚えていて。愛してるよ、紫穂。どうか、生きて。約束できないけれど、桜が咲く頃、会いに行きます。賢木修二』
君への手紙。


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